プロ野球ドラフト考察(1)

第一回目のブログは、目前に迫っている2019年ドラフト会議について書いていきたいと思う。今回はセ・リーグ編。

まずは巨人。一番の補強ポイントは即戦力右腕だ。今シーズンは菅野の不調もあり、先発投手の駒不足が感じられた。右腕では山口がしっかり活躍したが、桜井は交流戦での初先発以降ローテーションを守ったものの、制球を含め安定感がいまひとつ欠ける。畠、高田、古川といった選手たちも思うように成長しておらず、左腕がメルセデス、高橋が計算でき、来年は田口が先発に戻るだろうことを踏まえると、右腕のが欲しいだろう。一位候補は奥川、森下の二人が筆頭。佐々木はポテンシャルは今回のドラフトでナンバー1だが、即戦力ではないこと、育成が難しいことから回避するのではないか。また、高校生捕手とセンターを守れる高校生外野手も補強ポイント。捕手は山瀬、外野手は高校では遊撃手だが、U18ワールドカップで素晴らしい守備を見せていた森が2位以降の候補だ。個人的には日大三高の井上が下位指名できれば最高だと感じている。1位指名は奥川と予想。外れで太田、立野の社会人右腕にいくのではないか。

次はDeNA。補強ポイントは、即戦力捕手とU23の野手。捕手は伊藤、嶺井、戸柱といるものの、全員30歳前後。そろそろ次世代の捕手が出てこなければいけない。若い益子、山本が右打者であり、戦力の三人も戸柱以外右打ちであることから東洋大佐藤が一番適した選手だろう。U23の野手は5人ほどいるが、10代は0人。一軍に定着してる選手もいない。また、筒香ポスティングシステムを利用し、渡米することも考慮すると、パワーヒッターが欲しい。この条件に適するのは東邦の石川だろう。横浜高校の及川が3位あたりで取れれば櫻井しかいない若手左腕の不足も解消につながるだろう。二遊間も不足しており、韮沢、武岡を下位で指名するか。一位指名は近年の傾向から森下を予想。個人的には石川の指名に踏み切って欲しい。また、外れで桐蔭の森の指名もあり得そう。

次に阪神。補強ポイントは即戦力投手と高校生野手。今シーズン阪神の先発は西と青柳の二人以外はローテーションを守れず。その二人合わせて貯金2と先発陣の駒不足は明らかだ。CSでの戦いぶりを見てもショートスターターかのように早めの継投に移るのはその証拠といえる。メッセンジャーが引退してしまったこともあり、先発陣の補強は急務。戦力のバランスを考えると左腕が望ましいことから、JFE西日本の河野がベスト。即戦力が欲しいこと、左腕が少ないことから、奥川佐々木は回避すべきだろう。即戦力投手は少なくとも3人は指名したい。一方で野手は22歳以下が一人しかいないことから、高校生中心で指名すべきだろう。捕手は智弁和歌山東妻、明石商水上を3,4位でとるのが理想。智弁和歌山黒川、履正社井上ら関西の高校の甲子園出場組をとれればより良い。一位指名は奥川を予想。やはり甲子園のスターが欲しいのではないか。河野や森下を指名した方がチーム力は上がりそうだが…。

続いて、広島。補強ポイントは左腕と野手全般。右腕はある程度計算できる実績ある投手が多く、若手も多いことから補強はなくて良いのではないか。一方の左腕は床田と外国人ジョンソン、フランソワ位。JFE西日本河野の指名が妥当ではないか。また、野手はとにかく不足している。菊池がもしポスティングシステムを利用してしまう可能性があるなら、尚更だ。會澤が残留確定なことから、捕手はひとまず優先度は下がる。内野手、外野手は少なくとも一人ずつは即戦力が欲しいだろう。西川や坂倉など複数ポジションできる選手が多いことからポジションを考えずに能力の高い選手を指名するのが良いだろう。大卒または社会人中心のドラフトになりながら、高校生をいかに指名するかが見所かもしれない。一位指名は河野を予想。単独指名を狙いにいきそう。

次に、中日。補強ポイントは即戦力捕手、高卒内野手、即戦力外野手だ。投手は失点が12球団で1番少なかったことを考えると補強の優先度は低い。捕手は石橋の次が来年28歳の加藤であり、年齢バランスを考えると補強は必須だろう。また、外野手は主力の平田、大島が30歳を越えており、次代を継ぐ選手が必要。根尾の外野手コンバートもないとは言えないが、可能性は薄い。内野手も京田、高橋の一番若い二人の主力が来年には26歳になる。愛知の東邦石川を指名して欲しい。一位指名は奥川を予想。ただ、若手有望右腕が多いので、奥川ではなく石川指名で単独狙いが有効ではないか。

最後にヤクルト。どのポジションも即戦力が必要。チーム防御率4.78は12球団断トツの最下位。唯一規定投球回数に達した小川も4.57と補強の必然性は明らかだ。森下を筆頭に河野、立野、太田といった大卒投手、社会人投手を積極的に上位指名していくべきだろう。また、外野手も主力の青木、坂口、雄平は大ベテラン。バレンティンにはFA移籍の可能性もある。こちらも即戦力が必要だろう。 内野手も村上は台頭したものの、来年山田哲人がFA権を取得し、国内あるいはポスティングシステムでのメジャー挑戦の可能性を視野に補強を進める必要がありそうだ。一位指名は森下を予想。外れで太田、立野ら社会人投手を指名するだろう。