プロ野球ドラフト考察(2)

第2回目はドラフト会議のパ・リーグ編。

まずは西武。補強ポイントは即戦力投手と即戦力外野手。失点数はリーグワースト。規定投球回数に達した選手はいなく、今井、高橋、松本といった先発陣も防御率4点代と即戦力投手の必要性は明らかだ。特に左腕は不足しており、河野を指名したい。また、外野手は主力は30歳越え。秋山はFAでのメジャー挑戦が有力であり、球界一のヒットメーカーの穴を埋めるのは容易ではないだろう。金子や木村も30を越えるため、即戦力が欲しいだろう。一位指名は河野を予想。近年人気選手は避ける傾向があり、奥川や佐々木だけではなく、森下も避けるのではないか。

次にソフトバンク。補強ポイントは即戦力投手。千賀、高橋の二人しか規定投球回数に達していない。バンデンハーク、武田、大竹と先発の枚数は揃っている。活躍している左腕は少ないか。しかし、全体的に層が厚く、大きなウィークポイントは見当たらない。捕手は甲斐、栗原、九鬼とバランスが良く、松田の後釜候補は去年一昨年と増田、野村を獲得している。外野手のU23がいまいち台頭していないのは気がかりだが、上林や真砂が本来の活躍をすれば数年は問題にならないだろう。一位指名は佐々木を予想。早急な改善ポイントはなく、将来性の高い佐々木を指名するのが妥当だろう。三軍まであり、設備が充実しているソフトバンクなら佐々木も安心して成長できるのではないか。

続いて楽天。補強ポイントは即戦力投手。有望な若手は多いが、ポジション確保には到っていないのが現状。則本が近年調子悪く、岸も年齢的に今後どれだけ活躍できるかは未知数。美馬がFA権を取得したこともあり、移籍に備える必要もありそうだ。野手はパワーヒッターが欲しいか。今シーズンは浅村、ブラッシュ、ウィーラーで約6割のホームランを占めた。内田や岩見、巨人からトレード移籍した和田の成長が望ましいが、補強したいところだ。外野手の最年少が来年23歳のオコエ、卓丸であることから、高卒外野手も欲しい。履正社井上を下位で狙いたい。一位指名は佐々木を予想。大きな穴はなく、地元の佐々木を指名するのが良さそう。外れ1位や2位以降で投手を中心に即戦力を獲得したい。

次はロッテ。補強ポイントは即戦力投手。規定投球回数に達した選手はいなく、チーム内最多勝は種市で8勝。中継ぎが崩れる試合も多く、即戦力が3人位欲しい。左腕が少なく、左腕がの比重を高めたい。また、田村より下の捕手もおらず、高卒、大卒問わず補強したい。兄が所属していることから、智弁和歌山の東妻をとれれば、ファンも盛り上がるだろう。外野手は数は多いが、シーズン通して活躍していない。平沢の外野専任もあり得るが、即戦力が欲しいところだ。鈴木大地がFAを取得しており、移籍可能性があるならば大きな損失。その後釜も補強の必要がありそうだ。一位指名は近年の傾向から高校生とみて、奥川だと予想。しかし、佐々木の指名が公表されてしまったため、予想は外れ。外れ1位で創志の西を指名か。

次に、日本ハム。補強ポイントは即戦力投手と即戦力内野手。今シーズンは上沢が戦線離脱したものの、失点はリーグ3位と悪くはなく、打線が援護しきれなかった印象を持つ。しかし、来シーズンも栗山監督の続投が発表されたことから、今シーズン上手くいかなかったオープナーに改良をほどこし、引き続き行うと思われる。それを踏まえると、投手陣の数や安定感は盤石とは言い難く、2,3人の補強が必要と思われる。また、内野手は特に二遊間の補強が必要。セカンドは渡辺がスタメンを勝ち取ったが、来年は成績を伸ばす必要がある。石井、横尾、平沼も出場機会がありながら結果を残せなかった。また、中島がFAでの移籍を模索していることから、補強の必要はありそうだ。一位指名は佐々木を公表済み。外れ1位は西や石川が残っていれば指名。宮城や森などの高校生の指名が有力ではないか。早大加藤がとれれば清宮と共に刺激し合い、大きな成長の可能性もあり、見てみたい。

最後にオリックス。補強ポイントは野手全般。特にパワーヒッターが欲しい。打線は吉田以外にもう一人欲しいところだ。東邦の石川が入れば一年目から活躍する可能性がありそうだ。投手は右腕は有望な若手が揃っているため、左腕の補強のみでも良さそう。中継ぎにやや不安はあるが、優先度は即戦力野手が圧倒的に上だろう。逆に打線さえ機能すれば優勝争いに加わる可能性もある。今年は即戦力になりうる野手が少ないのがマイナス要素だが、昨年交流戦首位打者中川を7位でとれたようにスカウティング次第でルーキーのレギュラー奪取も大いにあり得る。また、若月に次ぐ捕手も補強ポイント。昨年は捕手の故障続きでトレードも行った。打線の強化込みで東洋大佐藤の獲得がありそう。また、関西の高校生水上、東妻の指名もありそう。一位指名は佐藤を予想。投手より野手を優先して欲しい。外れ1位は石川や森など数少ない有望野手の指名になるか。